
ガザ戦争は米中間選挙の決定的な争点となり、民主党を真っ二つに引き裂いている。進歩派と穏健派が党の将来をめぐって激しく対立しているのだ。
この分裂が最も顕著なのはミシガン州である。ここでは激しい上院予備選挙が行われ、民主党候補者たちは立場を選ぶことを余儀なくされている。同州にはディアボーンに集中する大規模なアラブ系アメリカ人有権者がおり、またイスラエルのガザ戦争への反対を党の理念の試験台とする進歩派が存在する。
分裂は単純だが埋めがたい。一方では、イスラエルによるガザ爆撃への無条件の米国支援は道徳的に擁護できず、政治的に自殺行為だと主張する候補者たちがいる、、特に2024年にアラブ系アメリカ人有権者を失った後はなおさらである。もう一方では、親イスラエル・ロビー団体AIPACの支援を受ける現職議員たちが、党は伝統的同盟国を見捨てるべきではないと主張する。
数字が物語っている。ガザ戦争は民主党に深い亀裂を生み出し、2024年の大統領選挙での大敗に寄与した。トランプはミシガン州、、2016年以来、大統領選で民主党が保持してきた州、、で勝利した。その一因は、ガザ問題をめぐってアラブ系アメリカ人有権者や若年有権者が投票を棄権するか、第三党に投票したことにある。
しかし、党がその敗北から学ぶ教訓は、誰に問うかによって異なる。進歩派は、答えはイスラエルとの決別だと言う。穏健派は、ユダヤ人有権者や中道派を疎遠にすることを避けるべきだと主張する。
この分裂は具体的な結果を生んでいる。AIPACはイスラエルを批判する候補者を敗北させるため、民主党予備選に数百万ドルを注ぎ込んでいる。これに対抗して、Justice DemocratsやTrack AIPACなどのグループは、全米で100人以上の反戦候補者を支援している。下院少数党院内総務代理のキャサリン・クラークは、ガザでのイスラエルの行動を「ジェノサイド」と呼んだ後、発言を撤回したが、それでもAIPACの支持は維持した。
イスラエルへの攻撃用武器売却を阻止する上院投票は、戦争が長引くにつれて着実に民主党の支持を集めている。しかし、実際に武器供与を制限すべきかどうかについて、党内は依然として分裂している。
共和党にとって、民主党の内部対立は渡りに船である。共和党はイスラエルとトランプの周りに結集しており、トランプはイスラエル政策を支持しながらイラン爆撃をためらうことなく行っている。ミシガン州上院選挙の共和党指名候補と目されるマイク・ロジャース元下院議員はトランプの支持を得ており、民主党同士が互いに引き裂き合うのを喜んで見守っている。
「人々はドナルド・トランプと共和党に怒っているが、それ以上に民主党に怒っているようだ」と、ある民主党ストラテジストは語った。
中間選挙は、党が結束を維持できるかどうか、、あるいはガザ戦争が2024年と同様に2026年も決定的な意味を持つかどうか、、を試すものとなる。
雅子 訳

