AMD、Linuxカーネルパッチで低電力CPUコアを確認、Zen 6ヘテロジニアス設計を示唆

AMDは、新しい「低電力」CPUコア分類を導入するLinuxカーネルパッチを提出し、今後のプロセッサがIntelのパフォーマンス、効率、低電力コア設計と同様の3層ヘテロジニアスアーキテクチャを採用することを示唆している。

AMDのエンジニアVishal Badole氏が6月29日に投稿したパッチシリーズは、Linux x86トポロジコードを拡張し、Performance(既存)、Efficiency(既存)、および新しいLow Powerカテゴリの3つのコアタイプをサポートする。低電力コアは「バックグラウンドまたはアイドルワークロード時の最小消費電力用に設計されている」と説明されている。

パッチが明らかにする内容

パッチはCPUID Fn0x80000026 EBX[31:28]を通じてコアタイプを報告し、値2が低電力コアを識別する。この分類により、sysfsを介したユーザースペースへのコアタイプ情報の公開と、AMDのヘテロジニアスパーツでのブースト比分子の正確な計算が可能になる。

AMDの現在のZen 5ラインナップは、高性能向けの標準Zen 5コアと、最適化されたクロックおよび電力特性を備えた高密度向けZen 5Cコアの2種類を使用しており、両方とも同じ命令セットアーキテクチャに基づいている。新しい低電力コアは、明確に区別された第3の層を表している。

Zen 6 Medusa APUでの使用見込み

業界ウォッチャーは、低電力コアがAMDのZen 6 Medusa APUファミリーでデビューすると予想しており、複数の製品構成にわたり、CES 2027頃に発売されると見られている。Medusaチップは、標準Zen 6、Zen 6C(高密度)、Zen 6LP(低電力)コアを混在して使用すると予想されている。

PコアとEコアで異なる命令セットアーキテクチャを使用するIntelのハイブリッドアプローチとは異なり、AMDの3つのコアタイプは同じISAを共有すると見られ、ソフトウェアスケジューリングを簡素化しながら、より広い電力性能調整範囲を提供する。

より広い業界コンテキスト

この動きは、データセンターおよびクライアント市場におけるヘテロジニアスコンピューティングの重要性の高まりを反映している。CPUコア数が数十から数百にまで増加する中(AMDのEpycサーバチップは既に192コアを超えている)、異なるワークロードに最適化された複数のコアタイプを持つことで、チップ設計者はシングルスレッドスループットを犠牲にすることなく、ワットあたりのパフォーマンスを最大化できる。

Linuxカーネルパッチは現在、カーネルメーリングリストでレビュー中である。Zen 6のコア構成に関するAMDからの公式発表はまだない。

出典:AMD Linux Patches Introduce New “Low Power” CPU Core Type(Phoronix、2026年6月29日);AMD Zen 6 Gains a New Low-Power Core Beyond Zen 6 and Zen 6C(WCCFTech、2026年6月29日);AMD confirms low-power CPU cores in Linux kernel patch(Tom’s Hardware、2026年6月30日)

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