
ソフトウエアエンジニアでYouTuberのbitluni氏が、8,192個のRISC-Vマイクロコントローラーから動作するGPU(グラフィックス処理ユニット)を構築した。この自作GPUは2,000ワット以上の電力を消費し、プログラムするために別途3Dプリントされた筐体が必要となる。
この6カ月のプロジェクトは、PCB設計ソフトウエア企業Altiumとの提携で実施された。CH570 RISC-Vマイクロコントローラーをメーカーから直接1個0.13ドル(約0.10ポンド)で購入。浮動小数点演算ユニットを搭載した256個の大型チップが、小型プロセッサーの群れを統括する。結果として、1マイコンあたり個別アドレス指定可能なRGB LEDを用いて、320×200のQVGAディスプレーを駆動できるGPUが完成した。
「これは私の宿敵だった」とbitluni氏は本プロジェクトについて語る。「以前作ったクラスターですでに正気を失いかけていた。このテーマは終わったと思っていたが、予算とツールが桁違いのクラスターを可能にし、私が考えていた規模はまさに非常識だった」
工学的な課題
PCB設計は即座に困難に直面した。6層基板は32チップ×32列で構成され、各列が「ブレード」を形成する。PCBメーカーの受注システムはこの複雑さの基板を処理できず、各ブレードを2つに分割して別々に組み立てる必要があった。
最初のテスト基板が到着したとき、複数のマイコンが不良または断続的な動作を示し、信号トレースの再配置と干渉除去のための完全な再設計が必要となった。交換用基板では、MOSIとMISOのデータラインが交差し、入力信号が出力チャンネルに、出力信号が入力チャンネルに配線されていることが判明した。
「どんなに注意しても、最初の試行ではrxとtxを間違えるものだ」と同氏は指摘する。
完成したクラスターは2,000ワット以上の電力を消費する。デバイスのプログラミングには、複数のプログラミングヘッダーを位置合わせするための3Dプリント治具が必要であり、Tom’s Hardwareの記事は「プログラムするのに3Dプリンターが必要」と表現している。
オープンソース化と次の展開
Bitluni氏はすべての設計ファイルをオープンソースとして公開する計画で、誰でもこの製作を再現または改良できるようにする。性能ベンチマークは未公表だが、後日デモンストレーションビデオを公開する予定だ。
第2バージョンはすでに開発中で、約32,000個のマイコンを目標としており、現行版の約4倍の規模となる。成功すれば、これまでに構築された最大級の自作プロセッサーアレイの一つとなる。
雅子 訳
Sources: Modder builds 8,192-core GPU at home out of RISC-V microcontrollers (Tom’s Hardware, July 7); Madlad builds homebrew GPU using 8,192 RISC-V chips (The Register, July 6)

