公開サーバー8万6000台に常時稼働の第2のコンピューター、半数が重大な脆弱性

企業向けサーバーには、マザーボード上に隠された第2のコンピューターが標準搭載されている。ベースボード管理コントローラー(BMC)は独自のプロセッサーとファームウェアを備え、専用のネットワークインターフェースとIPアドレスを持ち、本体の電源がオフのときやオペレーティングシステムがクラッシュした後も動作し続ける。この独立性が、BMCを理想的な遠隔管理ツールにしている。そして今週開催のBlack Hat USAで発表された調査が示すように、理想的なバックドアにもしている。

Metasploitの開発者であるHD Moore氏が創業したセキュリティ企業runZeroは、一般のインターネットをスキャンし、ネットワークの外部から到達可能なBMCを8万6000台以上確認した。その半数以上、54%超が、少なくとも1件の重大な脆弱性を抱えていた。企業ネットワーク上のBMC12万6761台を対象とした並行スキャンでは、約29%が重大な脆弱性を抱えていた。Moore氏は、この攻撃面はほとんどの企業内でほとんど監視されていないと指摘した。

Moore氏は8月5日のBlack Hatブリーフィングで、Dell、HPE、Supermicro、Fujitsu、H3C、AMI、オープンソースのOpenBMCプロジェクトなどの管理コントローラーにまたがる、これまで知られていなかった脆弱性を十数件公表した。調査結果は同じ週の後半に開催されるDEF CONでも発表が予定されており、runZeroは、調整済み開示(coordinated disclosure)の手続きが完了し次第、個々のCVEの技術的詳細を公表するとしている。

今回の調査結果が厄介なのは、その古さだ。公開されたシステムのうち約7万5000台は、IPMI 2.0の認証プロトコルに存在する脆弱性CVE-2013-4786の影響を受け続けている。この脆弱性により、攻撃者は管理者パスワードをオフラインで解読できる。このプロトコルの問題は新しい話ではない。セキュリティ研究者のDan Farmer氏は2013年に、認証バイパスやパスワードハッシュの漏えいを含むIPMIの深刻な構造的弱点を文書化しており、Moore氏自身も10年以上前にこの種の問題について警告していた。その警告の一部は今もなお有効だ。

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今回新たに公表された脆弱性は、見覚えのある類型に分類できる。IPMI実装における認証バイパス、予測可能なセッション識別子、暗号化セッションに対する弱い制御、認証前に到達可能なSSH管理サービスの欠陥、一部ベンダーの脆弱なファームウェア改ざん防止機能、そして公開されてダウンロード可能なファームウェアイメージから抽出できる暗号鍵などだ。多くは連鎖させられる。ある弱点で足がかりを得て、さらなる脆弱性を経由して権限を拡大し、攻撃者がBMCを恒久的に掌握すれば、データセンター内での横方向の移動と永続化が可能になる。runZeroは、実際の影響はネットワーク分離の迂回であると説明している。

対策は単純明快だが、日常的に無視されがちだ。管理インターフェースを一般のインターネットに公開すべきではない。どうしても到達可能にする必要がある場合は、アクセスを信頼できるサブネットかVPNに限定し、残された経路には監視を配置すべきだ。runZeroはまた、脆弱なBMCやIPMI構成を発見するためのオープンソースツールOOBscanを公開し、全ベンダーを対象とした体系的なファームウェア更新(パッチ適用)プログラムを推奨している。それが実現するまで、ラックに潜む第2のコンピューターは、攻撃者への常設の招待状であり続ける。

雅子 訳

Sources: Thousands of servers can be backdoored by exploiting buggy motherboard controllers (Ars Technica, Aug 5, 2026); BMC vulnerabilities (Lights Out), runZero Research (runZero, Aug 5, 2026); Thousands of servers at risk due to old BMC vulnerabilities (Techzine, Aug 6, 2026)

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