
何十年もの間、ローマのヴィリカ(vilica)は、せいぜい家政婦としてしか記載されてこなかった。ヴィリクス(vilicus、執事)の女性版として、彼女は家事を管理し、家庭の食事を監督し、ヴィッラの居住区を整頓することが想定されていた。ローマ農業史の片隅に追いやられた取るに足らない存在だった。
メルボルン大学の名誉フェローであるタマラ・ルーイットによる新たな研究は、歴史家がこれをほぼ完全に誤解していたと主張する。ヴィリカは家庭内の使用人ではなかった。彼女はローマの農場で最も経済的に重要な事業、すなわちワインとオリーブオイルの生産を管理していたのである。
Journal of Roman Archaeologyに掲載されたこの研究は、紀元前2世紀から紀元後3世紀までの5世紀にわたる文献、法律、考古学的証拠を基に、歴史家が体系的に過小評価してきた役割を再構築している。
ヴィリカが実際に行っていたこと
ヴィリカの任務に関する最も詳細な古代の資料は、1世紀に書かれたコルメラのDe Re Rustica(農業論)第12巻である。コルメラは彼女の責任について一冊を割いており、それは家庭内の仕事ではなく、生産に焦点を当てている。
彼女はブドウから果汁を抽出し、塩、ニガヨモギ、フェンネル、煮詰めたブドウ果汁(defrutum)などの風味付けを加え、各1,000リットルも入る巨大な貯蔵壺(ドリア、dolia)での発酵管理を監督した。彼女はオリーブオイルの生産を指揮し、食用にならないオリーブを大規模な機械式圧搾機を使って、単一のヴィッラで年間5万から10万リットルもの規模で商品に変えた。彼女は作業エリア(厩舎、醸造所、圧搾室)を監督し、家禽を飼育し、女性と男性の両方の労働者を管理した。
彼女はまた宗教的儀式も執り行った。コルメラは、発酵中のワインをカビや腐敗から守る儀式を行うよう指示している。2世紀前にDe Agri Cultura(紀元前160年頃)を書いた大カトは、彼女が定期的に「豊穣のために」祭壇に花輪を捧げ、ブドウの収穫前に豊穣とワインの神であるリーベルとリーベラに犠牲を捧げなければならないと述べている。
考古学的証拠は文献記録を裏付けている。シチリア島のヴィッラ・ロマーナ・デル・カサーレのモザイク画には、ワインの壺のそばの祭壇で花輪を掲げる女性が描かれており、まさにカトが描写した場面である。ローマのサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂の地下から発見された断片的な壁画には、ワイン製造作業員を監督する女性の姿が描かれている。スペイン、ナバラ州のラス・ムサス荘園のワイン生産・貯蔵エリア(チェッラ・ウィナリア、cella vinaria)内で発見された祭壇は、儀式が家庭内ではなく生産が行われた場所で行われたことを確認している。
誤解の原因
ヴィリカが家政婦として誤った特徴づけられ続けてきたのは、部分的にはコルメラの誤読に起因する。彼の農業マニュアルの中で、コルメラはクセノポンのオイコノミコス(家政論)–アテネの上流階級の妻たちに関する紀元前4世紀のギリシャ語テキスト–を引用し、女性は屋内にとどまるべきという考えに言及している。しかしコルメラは、これらはクセノポンの考えであって自分のものではないと、4回にわたって明示的に述べている。後の研究者たち、特にローマの荘園管理者に関する影響力のある研究を行ったヤスパー・カールセンとその後継者たち(ウルリケ・ロート、レナ・ロヴェン)は、コルメラのクセノポン引用を、異なる文化と時代からの哲学的な引用としてではなく、ローマの現実を反映したものとして受け取ったのである。
ローマの農業論自体が、ヴィリカの仕事が農場の生産的で利益を生み出す中心にしっかりと位置づけられていたことを明らかにしている。コルメラは彼女の任務を圧搾棟、貯蔵ホール、生産エリアに置いている。発掘されたヴィッラの配置図は、所有者の居住区がこれらの忙しい作業ゾーンから物理的に分離されていたことを確認している。紀元前1世紀の法学者トレバティウスは、ヴィリカをインストゥルメントゥム・フンディ(instrumentum fundi)–「生産作業、収穫、および収穫物の保存に必要」なすべてのものを指す法的カテゴリー–の一部として分類し、家庭用備品ではなく道具や設備と同列に扱った。
なぜ重要なのか
ローマの農業経済は古代世界の背骨であった。ワインとオリーブオイルは最も価値のある交易品の一つであり、その生産は–工業的規模で–帝国内外のヴィッラ荘園で行われていた。もしその生産を管理していた女性たちが家庭内の助手的な立場に誤って分類されてきたのであれば、ローマ経済の全次元が誤解されてきたことになる。
ルーイットの論文はオープンアクセスであり、ケンブリッジ大学出版局から入手可能である。
出典
- Lewit, T. (2026). “Not just a housekeeper: a new look at the work of the Roman vilica.” Journal of Roman Archaeology, First View, 1-37. DOI: 10.1017/S1047759426100804
- Live Science: 「Not a housekeeper but a vilica: the many responsibilities of Roman-era female farm managers」
雅子 訳

