テキサス州、データセンターの新規系統接続承認を停止、待機プロジェクトは474GW

テキサス州のグレッグ・アボット知事は、州の電力系統へのデータセンター新規接続の一時停止を命じた。テキサス州公共事業委員会(PUCT)と系統運用会社ERCOT(テキサス州電力信頼性評議会)は、系統接続を待つ案件の滞留分を監査する間、承認手続きを凍結する。今週発表されたこの停止措置は、支援するインフラの整備を上回る勢いで進むAI関連施設建設に対する、同州として最も踏み込んだ対応となる。

その判断の背景には数字がある。ERCOTの系統接続待ちリストには1,800件超のプロジェクトが登録され、要求容量は474GW超(系統の歴代最大需要記録の5倍超)に上る。この新規需要のおよそ90%をデータセンターが占めるとアボット知事は述べた。ERCOTの2030年までの長期見通しでも、データセンターはすでに需要計画における支配的要因として扱われている。

今回の停止は、回答がほとんど寄せられなかった情報開示の取り組みを受けたものだ。PUCTは377社に対し、電力使用量、取水量、冷却システム、受けている税制優遇措置、施設の所有形態、周辺地域への貢献などの情報提供を求めたが、回答したのはわずか28社だった。アボット知事は、PUCT、ERCOT、州法の要件を満たさないプロジェクトは系統接続を全面的に拒否されるべきだと述べた。

停止措置には明確な限界もある。エルパソなどERCOTの管轄外にあるプロジェクトや、自前の発電設備を持つ施設は影響を受けない。一部の開発業者はすでに、メーターの内側(需要家側)に発電所を建設し、ERCOTの審査を待たずに系統へ接続する方法で、待機リストを完全に迂回する構えを見せている。

Every contribution helps us produce accurate, unbiased news for readers around the world.

Back evidence-based news

ブレーキを踏んでいるのはテキサス州だけではない。ニューヨーク州は7月、特定のデータセンター承認に1年間の停止措置を課した。テキサス州内でも複数の市や郡がすでに独自の規制を導入している。今回の監査が、電力、水、地域社会への影響をカバーする恒久的な枠組みを生み出すのか、それとも承認が静かに再開される前の単なる減速帯にすぎないのかは、今のところ見通せない。いずれにせよ、待機リストは短くなっていない。

Sources: Texas pauses data center approvals (AP News, Aug 4, 2026); Texas governor orders pause on new data center approvals pending audit (Reuters, Aug 4, 2026); Abbott issues Texas data center moratorium amid water, grid concerns (El Paso Times / USA Today, Aug 3, 2026)

雅子 訳

Scroll to Top